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この世に生を受けてから、男はまずブリーフを穿く。
基本的に子供の頃は、パンツはお母さんが買って
くるので、吸収性に富み、比較的価格の安いブリ
ーフに白羽の矢が立つのだ。
そんなブリーフを何の疑いもなく穿いていた子供た
ちも、小学校高学年になり、自我が芽生え始める
と、ある日、今まで目にしたこともない、衝撃的なも
のを目にするのである。それがこのトランクスだ。
白のブリーフにはない、バラエティ豊かな柄の数
々。短パンに似たオシャレで、大人っぽいシルエ
ット。このままコンビニに行っても、何の違和感も
ないと思えるほどだ。
そんなトランクスを目にした小学生は、無性にトラン
クスを穿きたいと思うようになる。それが大人への
第一歩。
そんなトランクスの唯一の欠点は、●●●をきっち りガードできないこと。ブリーフのように強力なゴム で●●●をがっちり押えつけていないため、中で ●●●がぷらぷら揺れてしまう。また、場合によっ ては、裾から●●●がはみ出てしまうことがある。 ●●●が大きい男にとっては、トランクスは不都合 以外の何物でもない。

子供の頃は基本的には、お母さんがパンツを買って
くる。そして、お母さんが買ってくるパンツは、なぜか
いつもブリーフだ。そんな背景もあってか、小学生の
ブリーフ着用率は非常に高いと思われる。
はじめは何の疑いもなくブリーフを穿いていた小学 生もある日、自らのブリーフに疑問を抱きはじめる。 それは、「なぜお母さんがパンツを買ってくるのだろ う?」という疑問。
パンツはこの世で最も恥ずかしいもののひとつ。そ
んな恥ずかしいものをお母さんに買ってこられては
困る。自我が芽生えた小学生は、自らの手で、パン
ツを買いたいという欲望を抑えきれなくなる。
しばしの間考え抜いた末に小学生が自ら買ってくる
パンツ、それが前述のトランクスそのものなのである。
ブリーフからトランクスへ。それは子供から大人に変 わる瞬間なのかもしれない。
ブリーフからトランクスへ。それは子供から大人に変 わる瞬間なのかもしれない。

ボクサーパンツのデビューはあまりに衝撃だった。
ブリーフの持つ「吸収性と●●●のガード力」、さ
らにトランクスの持つ「大人っぽさ」の両方を合わ
せ持っているからだ。一時期、流行した「男の見せ
パン」は基本的には、このボクサーパンツだった。
男たちは競い合うようにジーンズをずり下げ、ボク
サーパンツのウエストの部分についているブランド
のロゴを見せ合った。
今でもボクサーパンツは大人の男たちのマストア イテムとなっている
では、なぜボクサーパンツは、ここまで大人の男た
たを虜にするのか。それは、もしかしたら、昔、お母
さんにブリーフを買ってきてもらっていた頃への回帰
なのかもしれない。すっかり大人になってしまった男
たちが今さらお母さんにパンツを買ってきてもらうこ
とはないし、大人の男に白のブリーフは似合わない。
しかし、心の原点として、あの頃の記憶は、今でも心
にしっかり留まっている。そんな大人になった自分と
子供の頃の自分が絶妙に混ざり合った気持ちが、
男たちをボクサーパンツへと向かわせるのではない
だろうか。過去と現在を緩やかに結ぶもの。それが
ボクサーパンツそのものなのである。
